ランチタイムの王子様!

菫さんにお弁当のメニューを相談し、発注の仕方を教えてもらい、50人前のお弁当を作る準備は着々と進んでいった。

運命の日を明日に控え、私は予定をおさらいし始めた。

お弁当を注文してくれた少年野球チームご一行様のご要望で11時半にはお届けに上がらなければならない。河原まで車で15分ほどなので、そうなると11時にはお店を出ないと間に合わない。

時間に余裕を持って朝5時から仕込みを開始するのだ。6時間もあれば間に合うだろう。

(大丈夫、上手くやれる)

この日のためにアパートで何度も予行練習をしたんだから、きっと大丈夫だよね?

自分自身を励ますように言い聞かすと目覚ましを4時にセットして、その日は早めに布団に潜り込んだのだった。

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