ランチタイムの王子様!

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指定された時刻に王子さんのマンションの前までやって来た私は正直な話、もの凄くビビっていた。

それもそのはず。

勢い余って王子さんに告白したものの、その返事を私はまだ聞いていないからだ。

それに加え、昨日の終了宣言である。

……もう、嫌な予感しかしない。

(わざわざ家に呼び出すことないのに……)

振られたって子供みたいに泣き喚いたりしませんよ。それなりの覚悟は出来ていますから。

しかし、このままマンションの前でウジウジしていても仕方ない。

先延ばしにしたとしても結果は変わらないならば、さっさと玉砕して帰ろう。

ヤケ酒をするならば翌日に響かないように早めに開始したい。

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