おひさまの匂いは眠れない

罰ゲーム 2

「明日夏、大丈夫? 」





机に突っ伏していた顔を上げ、声の方向を向く。





「春花・・・・・・・・? 」







そうだよ、そう春花は笑って頷いた。







もう下校時刻かな







窓の外は見事なまでにオレンジ色







夕焼けの当たる春花の短い髪は、いつもより赤く見えた。







それがなんだかとても目に沁みて








「明日夏⁈ どうした! 」





「なんでも、なぃっ」






嗚咽の混じった自分の声が二人意外だれも居ない教室に響く






「そんなわけ無いでしょ」






怒ったような春花の声





でも少し優しすぎるよ






「は、るかっ」







椅子から立ち上がり、春花に縋り付く







部活終わりの春花の濡れた髪は、プールの匂いがした。





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