おひさまの匂いは眠れない
「はあっ⁈ 罰ゲーム⁈ 」


「春花、声が大きいっ」






あの後、春花に連れられて、ファミレスに入った。そこで昼休みの事を話した。





ここのファミレスには私の好きなチーズケーキがあるから






きっと春花なりの慰め方なのだろう







「でもっ、罰ゲームって」






唇を噛み、春花はテーブルを叩いた。






「日野くん、本当は怖がりだからねえ」







怒りで腹がひっくり返りそう







そんな春花に比べて、甘いチーズケーキを2つ平らげた私は、少なくとも先ほどよりは穏やかだった。






「日野の野郎、やっていい事と悪い事がわからないの⁈ 」

「やれって言われたんでしょ、一緒に居た男子に」






私はメロンソーダをちびちびと口に運ぶ






しゅわしゅわとしたソーダが口の中で弾け、気持ち良かった。





「怒んなかったの? 」

「日野くんに? 」

「そうだよ」

「怒らなかったよ」






なかなか減らないメロンソーダ






炭酸は苦手だな





改めて実感した。






「あんたはさ、それでいいの? 」




< 5 / 8 >

この作品をシェア

pagetop