太陽に恋をして
次の日はよく晴れた。

ベランダの柵に手をかけて見下ろすと、すっかり溶けた雪がアスファルトを濡らしていた。

マンションの裏にある、俺と楓佳が通った小学校のグラウンドにも雪は残っていない。

電車も通常通り運行しているようだ。

仕事場に向かう途中に公園の前を通りすぎる。
ベンチの上の楓佳の作った雪だるまも、溶けて跡形もなく消えていた。



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