シャイな彼女と月島くん

なんて考えていたら、日誌を抱きしめてドアの方へ駆け出した美月がちょっと立ち止まって黒板を見つめた。


「美月?」


不思議に思って観察していると、彼女はチョークを手に何やら小さな文字を書き、耳まで赤くしながら慌ただしく教室から出て行った。


「…何だったんだ?」


一体何を書いたのか。

興味があって黒板に近寄る。

すると、控えめな文字が視界に入った。


“あなたの夜になら輝けます”



< 112 / 113 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop