シャイな彼女と月島くん



◇◆◇


 言っておくが、俺はストーカーではない。

そんな趣味もない。

けど、気になるんだよ。相原が。


「あ、来てんじゃん」

放課後。俺の隣には野々宮。

そして校門前には相原と彼氏であろう学ランを着た他校の男子。

「うわー、かなりイケメンじゃね?」

さっきから野々宮がうるさい。

見ればわかるっての。

爽やかなイケメンが笑顔で相原と手を繋いだ。

恋人繋ぎ。

マジだ。

ちょっと照れながら恋人繋ぎを受け入れる相原を遠目に見て、俺の中の何かが切れた。

足が勝手に動く。

相原の方へ。


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