シャイな彼女と月島くん
「相原の個人的な趣味を否定できるほど俺、偉くないし。人間できてないから」
思うままに言ったら相原は面白い反応を見せた。
ほんのり頬を上気させて、瞳を潤ませたかと思うと――ダッシュでカーテンの裏に隠れた。
「………おい」
窓辺のカーテンに呼び掛ける。
相原が包まってるところに近寄れば、顔を半分だけ出した相原が、か細い声でゆっくりと喋り始めた。
「あ、あのね……私の中の計画では、ね。月島くんに、これを見せて…フラれる予定、だったの」
「あれ?フって欲しかったの?」
冗談めかしく笑えば、相原は困ったように視線を泳がせる。