シャイな彼女と月島くん

「あの…!」

「何?」

「もう一回…お願い、します…!」

「は…?もう一回って、何を?」

聞き返したら相原はノートで口元を隠しながら、小さな声で。


「野々宮くんに…壁ドン」


だとさ。

え?壁ドンて男同士でやるもんだっけ?

いや待て。相原はそっち系のゲームが好きなんだから男同士もありなのか。

てか俺と野々宮?

俺はともかく、いいのか?野々宮で。


「…野々宮でいいの?」


コクリと頷く相原は期待するような眼差しで俺に上目遣い。

……クッソ、可愛い。

絶対に天然だよな?

これを計算でやってたらかなり上級者だぞ。


「お、お願い、します…」


さてと、こうなったからには可愛い彼女を喜ばせてあげようか。


< 51 / 113 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop