シャイな彼女と月島くん

ちょっと考えてから相原はこう言った。


「い、家に…帰りたい、です」


帰りたい?

えっ……これはまさかのデート拒否?


「えっと……俺とはデートしたくないって、こと…?」


柄にもなくへこみそうになっていたら、相原が首を勢いよく横に振った。

「違うの…!そうじゃ、なくて…」

慌てた様子で言い直す。

「私の…落ち着ける場所って…言ってたから……家が、いいなって」


ああ。自分の家が一番落ち着くのか。


「相原がいいなら、お邪魔させてもらうけど」

「大丈夫、だよ」

ふにゃりと笑う相原。


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