シャイな彼女と月島くん
受け取って中身に目を通す。
“さっきは、ありがとう”
たった一行の文章。
短すぎるけど、そこから色々想像できる、相原の心情。
ああ、たぶんずっと言いたくてそわそわしてたんだろうな。
けど飯食ってる時は野々宮も一緒だったから言い出せなかったんだろう。
だから授業中に手紙で、とか……可愛いよな。発想が。
クスッと笑ってから同じメモに返事を書く。
“どう致しまして。今日も一緒に帰ろう”
渡したら、またメモで返事が来た。
“いいよ”
これを見て小さくガッツポーズをしていると、いきなり先生に呼ばれた。
「じゃあ~この問題を…月島!やってくれ」
「は?」
何も聞いてなかったぞ、俺。