シャイな彼女と月島くん
「そうかい。大丈夫そうだけど、頭を打ってるからね。しばらく安静にさせるよ。授業には戻らない方がいい」
氷で頭を冷やす相原はいつもよりボンヤリして見える。
本当に平気か?
「ここで休んでてもらって構わないんだけど、僕は今から出張でね。どっちか相原さんについててくれないかな?それと、最後に出ていく人に戸締まり頼みたいんだけど」
「ああ、いいですよ。俺がやっときます」
相原を気にしながら、すかさず手を挙げる。
「ありがとう、助かるよ」
保健室のカギを俺に渡すと、先生は荷物を持って出て行った。
「ということで、お前は授業に戻れ。九条」
相原と一緒にいた男子に向き直る。