シャイな彼女と月島くん
「え~、心配じゃん。俺も残るよ。てか佑夜、小学校からの付き合いなのに俺のことまだ“ヒカル”って呼んでくんないの?何の焦らしプレイ?」
「うるさい九条」
なんで俺と腐れ縁のこいつ、九条光が相原と一緒なんだ?
まさか。
「お前なのか?相原にボールぶつけたのは」
「そう!だから、責任感じちゃって」
「感じるなら最初からぶつけるな」
「だってさぁ、まさか当たるとは思わなくて。どんだけトロい子なの?俺的にはトロい子大好きだけどね」
こいつは素でこういうこと言うから嫌だ。
会話が面倒臭い。
「人の彼女に色目つかうな。不愉快だ」
「ああ~、佑夜の彼女ってこの子だったんだー。へえー、良くも悪くも普通な子に落ち着いたね」
相原をジロジロ見る九条。
おい、そんなに顔近づけて見るな。
相原はシャイなんだから。
しかもお前のせいで痛い思いしたんだろうが。
そっとしといてやれよ。