天才陰陽師〜始まりの話〜
そんなことを考えてるうちに、家についた。

門を開くと、キィーと少しやな音がする。

そして暗い廊下を歩く。お母様はもう寝てしまったらしい。

何故か無性に温かい味噌汁が飲みたくなってきた。

明日の朝餉にでも出してもらおうか。

そんなことを考えてるうちに、お父様の部屋に着いた。

「お父様、ただいま帰りました。」

家に帰り父親にご報告に行く。

この流れまでが昌義の仕事である。

「ああ、ご苦労。そういえば太陰様はついて来てくれなかったそうだな。」

昌義の肩がぴくりと上がる。

とても痛いところをつかれた。

昌義が口を開こうとした瞬間、父親は語り始めた。
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