彼と私の秘密の恋
「……で。何があった?」


「琴音が別れるって。……琴音に今まで我慢させてきたから。」


「琴音ちゃんが!?」


「あぁ。悪いな。
もちろんここまでやってきたんだ。音楽だって続けたい。

でもそれ以上に、琴音が大切なんだ。琴音を幸せにしてやりたい。でも今のままでそれが出来ないなら、俺は琴音をとる。」


そう言うと今まで黙っていたリーダーの淳也が俺の肩を掴む。


「幸多、一年我慢しろ!!これから映画の主題歌の話もある。この一年、がむしゃらに頑張って、お前が結婚しても人気が落ちないとこまでやってから、琴音ちゃんを迎えに行くんだ!!」 


「……えっ、結婚??」


「琴音ちゃんとする気があるんだろ?なら、もうはっきりさせろ。琴音ちゃんが不安にならないように。琴音ちゃんの事を秘密にしなくてすむように。」


………そうだ。琴音のことをもう秘密にしたくない。
もう、コソコソする事も、不安にさせる事もうんざりだ。


「……俺やるよ。この一年、死ぬ気でやる。」


そして、一年たったら琴音を迎えに行くんだ。


それまでどうか琴音、待っていてくれ。
絶対に迎えに行くから!!



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