あの森でもう一度
手を振りながら
かけてくる。

そんなことが好きだ。

このころ俺の頭は
愛が支配していて
樹姫のことなど
忘れてた。

「幸樹、今日は何処行く?」

「愛が行きたいならどこでも。」

俺がそういうと
いつも顔を赤くして
喜ぶ愛が好きだった。

「じゃああの森に行きたい」
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