●飴森くんの王子。
ただ弱くて、何もしてやれなかった自分。
ボロボロに傷つくあいつに無力な俺は言葉一つかけれなくて。
自分じゃ代わりになれないと知ったあの時。
「じゃ、僕は交代だから。頼むよ白石龍」
泣くことさえも資格がなかった俺に、
――あいつはただ、笑ってくれたから。
だから俺は――――……。
『……僕に嫉妬?』
「(…………バカ野郎、)」
そんな感情、もうとっくの昔から抱いてるよ。
だから今もイライラしてるんだろ。