【短】夏色ストロベリー
こんなわけのわからない病気を理解してくれるはずもなく、中学のときに信じられると思った友達にこのことを明かしてあたしは大失敗。


全く信じてもらえず、逆に警戒心丸出しだったんだよねぇ…。



「ん?」


「あたしのこと、飽きれてる?水もダメ…水着もダメ…あたしと付き合ってても、プールにも海にも行けないんだよ?」



ショウタと付き合って2年。


毎年夏は海とプールには行けない。


ショウタだって年頃の男の子。


海だってプールだって行きたいよね?



「何言ってんだよ!俺はお前といたいからいるの!いたくなかったらいねぇよ!」


「ショウタ…?」


「別に海行けなくたっていいじゃん!そんなの関係ねぇよ…エリを好きな気持ちに変わりはねぇよ」



そのとき、ショウタはあたしが欲しかった言葉をくれた。


今まで、ずっと耐えてきた。


みんなに内緒にして、何とか嘘ついて水泳の授業はずっと休んでた。

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