【短】夏色ストロベリー
「触ってみて」



ショウタは近くにあった赤いビキニをとってあたしの前に持ってきた。


ちょっとずつ手をのばし、ビキニのひものところまで手がいった。


こんなに水着に近づいたのは、初めてかもしれない。


あたしは…ビキニに触った。


平気だ…怖くない。


ショウタに笑いかける。



「凄いじゃん!よくできたな!」



こんな些細なことでも嬉しくなっちゃうあたしって、馬鹿なのかな?


でも、まだ水着に触れただけ。


今からあたしはこの水着を着るんだよね…



「着てみてよ。俺、エリの水着姿見たいな」



ショウタに肩を押されながら、あたしは試着室の前まで来た。



「着たら教えてね」



シャーっと、試着室のカーテンが閉められる。


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