ほしのおうじさま
そして彼と出会ったのもその日
朝会で全校生徒が集まる日だった


暑い真夏日でムンムンと蒸した汗と柔道部のデブの体臭が混ざってまさに最悪な空間だった


教師の並べという指示もそっちのけで
できるだけ密集したくない生徒は体育館に満遍なく広がっている状態だった


「え、この学校にあんなイケメンいたっけ?」

暑い しか口を開かなかった友人が突如そんなことを口にするのでビックリした
普段そんなことの言わない子だったから
わたしは思わず友人の視線の先に目をやった

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