夜霧蝶舞~表裏の世界~
八雲優雅side
優雅side
俺は女の喜ぶルックスをしたいわば王子様。
だけど本当は、
…ただの弱い弱い下端。
俺の入っている族は強い。
でも、俺は…
嫌な過去から逃げているだけの、弱いやつなんだ。
族の下端だということは
誰にも言えない俺の秘密。
つまり、結局はこの学校では俺が絶対的な、王子様。
…なのに。
俺の目の前にいる綺麗な女は
俺のことを可哀想なものを見るような
そんな感じの目をしていた。