好きになった相手には大体相手がいるんです
希の事を考えているうちに周りの友達は席を移動しており

私の両サイドは空席。

そんな事も気がつかず私は希と悠木君の事を考えていた。

だから目の前に現れた悠木君に私はかなり驚いた顔をしていたようだった。

まさかあなたたちの事を考えてましたなんて言えないから言葉を濁すように

「ちょっと飲み過ぎたのかな~?アハハ・・・」

こんな返事しか返せないの情けない。

しかも飲んでいるのはウーロン茶だし

「・・・・・」
「・・・・・」

何だか嫌だな・・この間・・・

違う意味でドキドキだよ。希の事がなけりゃ

めったにないこの2ショットにフラダンスでも踊っちゃいたくなる所だが・・・

「・・・もしかして希に聞いた?」

悠木君は笑顔だった。

しかもなんか今にも笑いそうな・・・・なんで笑う?

「・・・え?し・・知らないよ?」

慌てて答えるものの悠木君には通用していなかったみたいで

「本当に希の言う通りで、詩真ちゃんは顔に出るんだね。
 黙っていれば綺麗で近寄りがたいイメージだけど・・・
スマホの画面を見てる時の表情はサイコーだった。
で?希からだったんでしょ?そのメール」

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