好きになった相手には大体相手がいるんです
悠木君の顔が・・・愛おしそうに私を見つめ私との距離を縮めてきた。

唇が触るか触れないかのすれすれの距離に心臓の音が聞こえちゃうほど

ドキドキしていた。

「俺も・・・詩真だけだから」

唇に悠木君の息がかかったかと思うと

私の唇に柔らかい悠木君の唇が重なる。

だがすぐに唇が離れる。

でも二人の距離は同じままで・・・

閉じていた目をゆっくりと開けると

口を手で押さえ顔を赤らめた悠木君の顔があった。

「悠木・・君?」

なんか私した?

やっぱり私じゃダメなのかな?そう思ったのだが・・・

「ヤバい・・・俺めっちゃドキドキしてる。詩真の唇柔らかくて・・・めっちゃ気持ちいい」

「え?」

一瞬で私の顔がゆでダコになった。

っていうか唇褒められたの初めてだし、しかも形じゃなく柔らかさを・・・

「こんなことならもっと早く味わうべきだった」

今物凄い事言ったよね?

「悠木君何ー!」

再び唇が触れた。
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