好きになった相手には大体相手がいるんです
「・・・は~~~~っ緊張した」

私は小さく呟くと2人掛けソファーに座ろうとした。

「あれ・・・?!」

ソファーの上には昨日来ていた私の服の上下と戸田くんのシャツがきれいに

畳んであり、しかも壁のフックには戸田くんのスーツがハンガーに綺麗に

かかっていた。


誰がやったの?

益々わからない・・・

というかここに戸田くんのスーツとシャツがあるということは

今ベッドの中の戸田くんはTシャツ(これは見えた)とパ・・パンツ?

ヒャ~~~!ど・・どうしよう。

だって起きたらここに来なきゃ着替えられないし、そうなると

目の前で生着替えですか?!

ちょ・・ちょっと

心臓に悪すぎる。

だけどそれ以上に怖すぎるのは

私の行動だ。

今までこんなに記憶が飛ぶようなことはなかった。

彼を家に呼んだのが私なのか?

酔っ払った私を戸田くんが送ってくれたんだけど

帰れない事情が発生したのか?

いろんな憶測はあるが

実際何も覚えてない。

そして私が最も恐れていることは戸田くんに何を話したか・・・だ。

まさか・・・私

好きだって言っちゃったかな・・・

でも何を話したのかさえ聞くのが怖い。

もう!禁酒だ禁酒!

酒は飲んでも飲まれるなっていうけど身を持ってわかった。

だけど・・・どうしよ

起きてきたら普通におはような・・・ないない。

そして答え出せないまましばらく頭を抱えていた時だった。
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