好きになった相手には大体相手がいるんです
美味しかった。

本当においしかった。

多分、今まで食べた鰻の中で一番おいしかったと思う。

だって・・だって・・・悠木君と一緒に食べれたんだもん。


「本当においしかったね」

「はい!(それはあなたと一緒だったから)」

「連れてきた甲斐があったよ」

「本当にありがとうございました」


店を出ると車に乗り込み、悠木君はエンジンをかける。


あ~~楽しい時間が・・楽しい時間が終わっちゃう。

きっとランチ食べ終わったら

今日はありがとう。それじゃあまたね・・・ってなるんだろうな。

そう思った途端、テンションが下がる。

帰りたくない・・・本当もっともっと一緒にいたいのに

私の思いとは裏腹に車は確実に私のマンションへと向かっていた。

まだ太陽上の方だよ。

普通ならこれからじゃん。

もっと積極的に行動したっていいんだよ。

だって希からOKもらってるんだし・・・でもね・・でもね

私の性格が邪魔してるのよ。

あ~~めっちゃ見慣れた風景だし・・・もう少しするとコンビニだよね

コンビニの角を曲がったら私のマンションよね~~
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