好きになった相手には大体相手がいるんです
「悠木君・・・」

「なに?」

本当は聞く気はなかった。

でも・・・

「相手の名前を聞いたらどうするつもりだったの?」

悠木君が何を言うのか怖いくせにどうして私は聞いちゃうのなかー。

怖いもの見たさ丸出しじゃん!

だが悠木君の口から出た言葉は意外なものだった。

「聞いたところでどうにかなるわけではない事は
知っているし・・・自分でも聞いてどうしたいのかわからないんだ。」

悠木君の目はとても寂しそうだった。

「悠木君・・・」

「なに?」

「希とは・・・・別れるの?」

あらやだ!勝手に勝手に口が・・・・別れたくない!好きなんだって言ったら

どうなるのよ!本日失恋確定しました!ってことよ。

私のバカ!!!

「多分・・・そうなるだろうね。一度入った亀裂は戻らないし、
 …でも当分恋愛はいいよ。正直恋愛に疲れたよ・・・」

天国から地獄とはこういう事か

別れるだろうで私の気持ちは一気に上昇して恋愛は当分なしと言われ急降下だよ。

恋愛に疲れたって・・・恋愛は疲れるものなの

その人の一言で喜んだり悲しんだり、妄想したり

とにかく疲れるよ!だけどねそれは嫌な疲れじゃないんだよ。

まだ若いんだから疲れたなんていうなー!


って言いたいのに・・・・

言えません。

私は言い返せないまま悠木君と一緒に溜息を吐いた。


片想い継続中かよ! 

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