好きになった相手には大体相手がいるんです
私たちは希の都合のいい日を決めて

メルアドを知っている希が戸田くんにメールをした。

すぐに返事がきて明後日の7時に。

場所は私と望の行きつけの居酒屋となった。

「詩真・・ありがとう」

「ううん。私はそれどころじゃないから・・・・」

「・・・雅臣・・・いや悠木君ね・・・」

希が悠木君の呼び方を変えたのは別れたから・・・

そして私に気を使っての事だ。

「あれから何か進展はあったの?」

なんにもない。

会ってもいない。

進展どころじゃない。

大体、部署が違うからなかなか接点もない。

元々積極的な方じゃないからもう、うなだれるしかなかった。


希は何かを考える様に私をみると

「私、思うんだけどさ・・・恋愛に疲れたっていってたんでしょ?
でもそれって、私と別れる別れないのモヤモヤ期間の事を言ってるんじゃないかなって思うのよね。
詩真には悪いけど、悠木君と一緒にいて疲れる様な事はなかったんだ。
まー特別甘甘だった事もないけど・・・向こうがすごく私に尽くしてるって
事もなかったし・・・だからあいつの言ってる意味が私には
いまいちわからんのだよ・・・まー思った以上にサバサバ下感じがつまんないと私は思ったけどね。
それで別の刺激がほしくなった時に戸田君と出会っちゃったのが別れる原因になったんだけどね・・・」

なんかこのままだと延々と戸田君の話になりそうだったから

デザート頼む?と話を逸らした。

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