好きになった相手には大体相手がいるんです

・・・・ん？・・・恋愛したくなる・・・かも？

かもって言葉がなんだかあやふやで安心できなさそうだけど

それってまるで私の努力次第では

彼女昇格って可能性あり？

って事は今は試されてるって事になるような・・・・


「俺が詩真ちゃんと恋愛したくなるよう頑張ってみない？」

告白ならぬ提案に一瞬顔が引きつりそうになった。

でも・・・考えてみれば、陰ながら頑張ってそれから告白して玉砕するより

好きわかっているうえで堂々と頑張る方がダメになったとしても

悔いは残らないのかもしれないけど・・・・


何となく腑に落ちない点はあるけれど

一緒にご飯を食べる事も、デートに誘う事もできるわけで～

「わかった！悠木君が私なしじゃダメって言わせるように頑張るよ！」

気がつけば腰に手を当てて宣言していた私をみて

「そんなに構えなくてもいいよ。だってもう胃袋はつかまれちゃったしね」

フッと笑う悠木君の笑顔はかなりの破壊力があった。

なんでこんないい男を希は振ってまで戸田君に走るのか不思議で

しょうがなかった。

でも希が戸田君に恋しちゃったから今私はこうやって悠木君と一緒に過ごす時間が

持てるわけで・・・そううと、希に感謝だ。