好きになった相手には大体相手がいるんです
昨日作ったカレーは味が馴染んで私的には最高の味だった。

だが、カレーってその家庭で味が微妙に違う。

私のカレーは母親直伝のカレーだ、隠し味はなんとチョコレート(一欠片から2欠片)

花村家の人間はこのカレーで育ったけど

悠木君の口に合うかは・・・・・


スプーンですくって口に入るまで息をすることも忘れるかのように

悠木君の反応を待っていた。


「うまい!・・・・すっごく美味しいよ。」

「本当?!実は隠し味にチョコがはいってるの」

思わずイスから立ち上がった私を見て悠木君はクスッと笑った。

「マジで・・・やっぱり詩真ちゃんは裏切らないね~~。
 こんなおいしいカレー久しぶりだよ。俺なんか普段レトルトだもん」

レトルトと花村家のカレーを比較されるのはどうかと思ったが

美味しい事には変わりはない。

ここは良しとするしかないでしょ~。

安心した私はイスに座り直すといただきますをして

カレーを食べ始めた。

まだ彼氏じゃないけどやっぱり大好きな人と一緒に食べるご飯は

おいしいし幸せだ。

趣味が料理でよかったと心底思った。


だが悠木君がここに来た理由は晩御飯を食べに来ただけではない。

晩御飯はあくまでサブと言ったところだ。


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