愛は呪縛
「わかっ…てる…。わかってる、けど…」
割り切れないよ。
七年間分の想い――簡単に、忘れられない…。
「だ、いき…くん…」
中学の頃から好きで、彼の背中を追いかけて高校に入って、高三でやっと付き合うまでに至った。
ずっと大輝くん一筋だったから、フラれたショックはかなり深い。
もう誰も好きになれないんじゃないかって思う程。
大輝くん以上に私が好きになる人なんて、きっと現れない。
「愛ってさ、呪いみたいだよね」
不意に口を開いた彼は、喋りながら静かに起き上がった。
「一生解けない呪縛をかけられたお姫様を…俺が必ず助けてあげるよ」
決意を秘めた瞳で見下ろされる。
頬を優しく撫でられて、涙を掬い取られた。