君と過ごした100日間。


次の日。


私は学校に行くふりをしてあの公園に行った。



今の私はとても学校に行く気分じゃない。

何より海斗に会いたくなくて……。



もちろん公園に行く目的は郁哉に会うため。



昨日座ってた大きな木の下にあるベンチに腰かけた。

太い幹にはセミが4、5匹くらいいて大合唱中。



「また学校休んだのか?」



振り向いた先には郁哉。



「へへへ。休んじゃった。」

「バーカ。へへへじゃねーよ。何してんだ、学校行けよ。」



昨日とは少し違ってすごくイライラしてるみたい。



「あ………いや……ごめん。なんかキレてた。」

「いいよ。別にさ。」

「よかった。でもさ、世界には学校行きたくても行けねぇ奴いっぱいいるんだぞ?感謝しながら学校行けよ。」



………そりゃそーだけどさ…。

海斗に会いたくないんだもん。

 

「まぁ今日は許してやるよ。」

「なんでそんな上から目線なのっ。郁哉だって行ってないでしょ?」

「………。」



へへ。これ言うと郁哉って黙るんだ。

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