君と過ごした100日間。
「はぁ……やっぱ俺は公園にいたいんだけどな………。」
「どうして?」
前はごまかして本当のことは教えてくれなかったからね。
「俺さ。結構前からずっと病院でさ、あんまりいろんな人と会ってないんだよね。部屋に居たってみつだけしかいねぇし。」
「……うん。」
「あ、場所変えるか。」
みつきちゃんがいるのにこんな話してたらちょっとね。
とりあえず部屋から出て談話室みたいなとこにいった。
もちろんまだお昼くらいだったしほとんど人はいなかった。
私が今ここにいるほうが不思議か。
「それで?」
「うん。だからあの公園にいたら誰か友達になってくれる奴でもいねぇかなーって思って毎日ベンチに座ってたんだ。そうしたら希に会えたってわけ。」
「そう……だったんだ。」
「誰にも会えなかったらずっと待ち合わせしてるふりしてさ。ただいい加減先生から疲れるからやめろって言われちまった。」
疲れるって……。
郁哉の病気はそんなにひどいの?
少し心配になってきて知らない間に郁哉の顔をずーっとガン見してた。
「な……なんだよ。そんな見んなよ。」
郁哉は手で顔を覆おうとした。
でもその顔はどこか嬉しそうにしているように見えた。
そんな顔見て私も笑ってるんだ。