君と過ごした100日間。
「お……お兄さんっ?」
「どーも。初めまして。黒川翼です。」
にっと顔の横でピースをする翼さん。
ちょっと待って。
郁哉……この前一人っ子って言ってたよね?
どういう……こと?
「郁哉っ!郁哉一人っ子って言ってたよね?」
「あれ?んなこと言ったっけ?」
「言ったよ。言われたこと忘れないんだからっ!」
どうして私こんなに怒ってるのかもわかんないけど、どうして郁哉はウソなんかついたのっ?
「あー。わかった。兄貴の方がかっこいいから希に紹介するのがやだったんだ。」
え……なにその理由。
「ったく……変な事いうなよ。」
優しい話し方で翼さんは郁哉に言った。
郁哉とまるで真逆。
「まぁいつも郁哉がお世話になってます。」
深々と頭を下げる翼さん。
「こ………こちらこそ。」
私も翼さんに続いて頭を下げる。
「プッ。クククク。」
それを見て郁哉はなぜか大笑いした。
何がおかしいのっ!