君と過ごした100日間。
「…なかなか教えんのうまいじゃん。分かるようになったよ。」
気が付けばもうお昼の時間。
翼さんはもう自分の部屋に戻っていた。
だから談話室は私と郁哉の2人きり。
「だって郁哉がバカすぎるんだもん。」
「……だから前からバカだって言ってるだろ?」
体を反らせながら言う。
「郁哉くん。そろそろ部屋に戻らないと。」
えっと……宮沢さん……だっけ?
走ってこっちに来ながら郁哉に言った。
きっと郁哉のこと探してたんだね。
「へいへい。」
つまらなさそうに返事をして郁哉は立ち上がった。
「どーする?部屋で話す?」
どうしようかな?
もっと一緒にいたいな……。
「うん。いいよ。」
荷物を全部片付けて部屋に行く準備をした。
「っで。勉強はできたの?」
宮沢さんが郁哉に聞く。
「んーまぁね。希先生は教えんの上手だから。」
私のほうをちらっと見ながら言う。
「じゃあもしかしたら叶うんじゃない?前に言ってたお…「あーだめだめ。」」
え……何?
急に慌てた郁哉。
「何もねーよ。さっ部屋行こ。」
な……なによぉ。
でも……聞いちゃいけないんだよね?
ほんとはもっと……郁哉のこと……知りたいのに。