Wildcat~この愛をあなたに~
「ごめんなさい、いま出て行きますから」
「別に、出て行ったとこでどうすんだよ」
いま気づいた一希さんお風呂あがりだ
「どうするって···」
「元サヤに戻れるのか?」
「うっ···それは」
「まあ奪うってのもひとつだよな」
一希さんはカチッとライターでタバコに火をつけた
「···一希さんは私で遊んでるんですか?」
「遊ばれてる自覚あるんだ」
ふーんと言って一希さんは私の目の前にしゃがみこんだ
「いいかげん服きてください」
ジーンズ姿の一希さんもかっこいいけど目の前にいるだけでドキドキしちゃう
「それは命令?」
「違います」
「俺には稀沙がいるから」
「えっ···」
「まだ踏ん切れねぇんだわ実を言うと
だから期待に応えてやれねぇごめんな」
優しく頭を撫でられる
一希さんのいちばん近くにいた人···
蜥蜴のタトゥーが少しうらめしく嗤う
あたしには届かない
一希って呼んでたのかな
私ここにいちゃいけないんだ
私はキャリーケースをひきずり玄関まで歩いていく
ひきとめないんだ
私はトボトボと部屋を出た
行くあてなんてなかった
そういえばお腹すいた
繁華街をぶらぶら歩いてると誰かにぶつかってしまった
「ごめんなさい」
「いいよ」
この声どこかで···
「こんばんはお嬢さん
今日は1人?僕も退屈してたんだよね
ねぇ綺麗だと思わない?
でも現実は何万という金がさばかれて僕ら組の金になる」
やっぱり青山組の若頭だ
「···」
「ってその荷物···
ふーんわかった、おいでかわいがってあげるから」
逃げようにも体が動かない
私は車で事務所まで連れて行かれてしまった
見た目は普通のビル
中もキレイにされていた
でもやっぱりおちつかない
「まだ名前言ってなかったよね?美空ちゃん」
「どうして···」
「一希がそう呼んでたから
本当にバカな弟だよ」
「えっ···弟?」
「そう柏木煉それが僕の名前
一生忘れられないようにしてあげる」
「こないで」
私の抵抗もむなしくソファーに押しつけられた
「強情」
確かに声も顔もどことなく一希さんに似てる
顔が近づいたと思ったらキスされた
脱がされていく心も
キスの時、私は何かを飲み込んだ
慌てて吐き出そうとしたけど舌で無理やり押し込まれた
しばらくして体が熱くなるのを感じた
にやりと笑う煉さん
それからは記憶などなくただ深い闇に墜ちていった
目覚めたのは病院だった
目をぱちくりしていると怒声がとんできた
「別に、出て行ったとこでどうすんだよ」
いま気づいた一希さんお風呂あがりだ
「どうするって···」
「元サヤに戻れるのか?」
「うっ···それは」
「まあ奪うってのもひとつだよな」
一希さんはカチッとライターでタバコに火をつけた
「···一希さんは私で遊んでるんですか?」
「遊ばれてる自覚あるんだ」
ふーんと言って一希さんは私の目の前にしゃがみこんだ
「いいかげん服きてください」
ジーンズ姿の一希さんもかっこいいけど目の前にいるだけでドキドキしちゃう
「それは命令?」
「違います」
「俺には稀沙がいるから」
「えっ···」
「まだ踏ん切れねぇんだわ実を言うと
だから期待に応えてやれねぇごめんな」
優しく頭を撫でられる
一希さんのいちばん近くにいた人···
蜥蜴のタトゥーが少しうらめしく嗤う
あたしには届かない
一希って呼んでたのかな
私ここにいちゃいけないんだ
私はキャリーケースをひきずり玄関まで歩いていく
ひきとめないんだ
私はトボトボと部屋を出た
行くあてなんてなかった
そういえばお腹すいた
繁華街をぶらぶら歩いてると誰かにぶつかってしまった
「ごめんなさい」
「いいよ」
この声どこかで···
「こんばんはお嬢さん
今日は1人?僕も退屈してたんだよね
ねぇ綺麗だと思わない?
でも現実は何万という金がさばかれて僕ら組の金になる」
やっぱり青山組の若頭だ
「···」
「ってその荷物···
ふーんわかった、おいでかわいがってあげるから」
逃げようにも体が動かない
私は車で事務所まで連れて行かれてしまった
見た目は普通のビル
中もキレイにされていた
でもやっぱりおちつかない
「まだ名前言ってなかったよね?美空ちゃん」
「どうして···」
「一希がそう呼んでたから
本当にバカな弟だよ」
「えっ···弟?」
「そう柏木煉それが僕の名前
一生忘れられないようにしてあげる」
「こないで」
私の抵抗もむなしくソファーに押しつけられた
「強情」
確かに声も顔もどことなく一希さんに似てる
顔が近づいたと思ったらキスされた
脱がされていく心も
キスの時、私は何かを飲み込んだ
慌てて吐き出そうとしたけど舌で無理やり押し込まれた
しばらくして体が熱くなるのを感じた
にやりと笑う煉さん
それからは記憶などなくただ深い闇に墜ちていった
目覚めたのは病院だった
目をぱちくりしていると怒声がとんできた