君との奇跡(仮)
第一章
春…。
それは、出会いと別れの季節。
私の最愛の人…。
君に出会ったのも、確かこの季節だった。
「いらっしゃいませー」
4月中旬。
まだ肌寒い季節。
定時制の高校に通っている依田 みなみ(よだ みなみ)17歳。
学年は1年ダブっている2年生。
ダブった理由は、正直学校に行くつもりは無かったからだ。
中学卒業してすぐに就職をするつもりでいたんだ。
その為か、学校をおろそかにしてバイトに明け暮れていた。
一応、学校の成績は中の中と至って普通。
学校に未練なんてものはこれっぽっちもない。
今はバイトの店長にも信頼されているし、バイトさえしていれば良いかなって感じだ。