あたしは君のラブティーチャー!
代わりの“好き”
9月。
夏休みもあっという間に終わり、いよいよ高校生活最後の文化祭を迎えようとしていた。
「と、いうわけで!うちのクラスはお化け屋敷で決定ー!」
教壇に立つのは文化祭全般を取り仕切る文化祭実行委員と、学級委員。
内の1人が黒板の“お化け屋敷”という文字のところを、黄色いチョークでぐるぐると囲むと、クラスの皆からワッと歓声が上がった。
「お化け屋敷か~、準備大変そう~」
「でも!ワクワクしますよねっ!」
ぼやくあたしとは対照的に、陽は隣でキラキラと目を輝かせる。
「でも、しばらく準備で忙しくなって、放課後時間取れなくなると思うよ」
「はっ!それは困ります。もう追い込み時期なのに……」
陽の何気ない一言にあたしは違和感を覚えて、お化け屋敷の役割分担で盛り上がる中、陽に聞き返した。