あたしは君のラブティーチャー!
陽の当番となる時間や、天川さんの都合のいい時間、それらがわからないことには告白まで持って行くプランを立てられないので、今日はひとまず天川さんを誘っただけで解散した。
「じゃあ、朔乃先生また明日ー!」
にこやかに手を振りながら陽が玄関へと歩いていく。
それを見送ると、あたしはまた教室に戻って自分の机に突っ伏した。
今まで、あまり深く考えてこなかったけど、あたしが“先生”として居られるのは、陽が告白する時までなんだよね。
2人だけの特別な関係は、もうそこで終わってしまう。
もう“先生”じゃなくなるんだから、呼び方も“如月さん”に戻ってしまうんだろうか。
前みたいに、ただのクラスメイトに戻るなんて、そんなのやだよ……。
帰る気にはなれなくてしばらくそうしていたけど、誰かが教室に入ってくる気配がしたので慌てて顔を上げた。
「あ、起きてたのか」
「……大宙くん」