あたしは君のラブティーチャー!
「大宙くんなんかより、陽にうまくいってほしいってずっと思ってた。だから、天川さんの気持ちを知ってしまった時は、あたしもすごくショックだったし、このことを陽に言おうかどうかずっと迷ってたんだ。でも、陽は……ずっとまっすぐだったから」
陽が顔をあげ、文化祭の日以来初めてあたしをきちんとその目に映してくれた。
「まっすぐ……?」
「うん。ずっと、まっすぐ天川さんのことを想っていたから、陽が自分で天川さんに告白する前から傷つけたくなかったの。結局、あんなことになっちゃったんだけど……」
陽は、あんなにも純粋にまっすぐに、脇目もふらず天川さんのことだけを想い続けていた。
陽を好きなあたしにとっては、何度も泣きたくなってしまうほどに。
「陽。あたしはね、“好き”の気持ちを伝えることが一番大事だと思った。陽がどれだけ天川さんのことが好きだったか、天川さんに知ってもらいたかった。だから、たとえ結果がわかっていても、あたしは背中を押すことを決めたの。それが、“先生”として、陽にしてあげられることだと思ったから」