あたしは君のラブティーチャー!




「ありがとう、朔乃先生。やっぱり、あなたに“先生”になってもらってよかった」



陽……。


「まだ、あたしのこと“先生”って呼んでくれるの……?」


「もちろんですよ!朔乃先生は、ずっと僕の“先生”です!」


そんな言葉に、やっと心が晴れていくのを感じ、あたしも自然に笑顔になる。


あたしは涙をぐいっと拭い、しっかりと胸を張って応えた。


「陽!補習内容を言い渡します!」


びしっと人差し指を立てて、“補習内容”を伝えると、陽は真剣だけど何かが吹っ切れたような明るい表情で頷いた。


あたしも笑顔で見送り……。





その数日後の夜、陽からメールが届いた。



【天川さんに告白しました。振られました。
でも、ちゃんと伝えてきました】



あたしは、きちんと補習を終えた陽に、“採点”のメールを送った。



【よく頑張りました!】



こうして、陽の片想いは幕を閉じたのでした……。



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