あたしは君のラブティーチャー!
一生記憶に残る日
受験が近いというのに、全く勉強に身が入らない。
教科書とノートを開いて入るものの、目に映る活字をぼんやりと眺めることしかできない。
代わりに考えているのは、お母さんのこと。
本当に海星と再婚するつもりなのだろうか。
そうしたら、この家はどうするのだろう。
あたしは如月という名字じゃなくなるのかな。
とか、1人でモヤモヤと考えて頭を抱えることの繰り返し。
学校は3年生はもうほとんど授業がなく、半日で終わってしまうことが多く、家に居ることのほうが増えたので余計殻に閉じこもって考え込んでしまう。
唯一救いなのは、お母さんと海星が家にいないことだった。
仕事なのか、それともふたりで出かけているのか知らないけど。
「はぁー……」
とりあえず、今あたしにとって1番大事なのは受験なんだから、余計なことは置いといてそのことだけを考えよう。
うん、そうしよう。