あたしは君のラブティーチャー!




「勉強、はかどってますか?」


夜食のカップラーメンを選ぶあたしに、陽が問いかけてくる。


それを聞いて、頭によぎるのはお母さんの顔。


「んー、あんまり」


すぐに浮かんだ顔を頭から必死で消し去り、あたしは曖昧に返す。
すると、陽も「僕もです」と、苦笑した。


「あ、そうだ!良かったら、どこかでお茶しながら勉強しませんか?」


「えっ!?」


なんて嬉しいお誘いだ!


最近は、もうすぐ受験だしあたし自身勉強に集中できてないことも多くて、だから陽に付き合ってもらうのは申し訳ないと思って、放課後の勉強会は自粛していた。


それが、まさかこんなことになるなんて!嬉しい!


「行……」


“行く!”と答えようとしたところで、コンビニの窓ガラスに写った自分の姿を見て我に返る。


こんな格好でカフェになんて入れねー!!



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