あたしは君のラブティーチャー!
「ずっと気にはなっていたんですけど、朔乃先生、文化祭の時もつらそうだったし……。でも、僕がズカズカと踏み入っていいことでもないような気がして。だから今日、思ったより元気な姿を見られて安心しました」
陽……ありがとう。
でも、違うよ。間違ってるよ。
「陽……。あたし、本当に元気そうに見えるかな……」
「え……?」
まったくもう……まだまだだね。
あたしは、再び力が抜けたようにブランコにカシャンと腰を下ろす。
俯いて、泣きそうになるのをこらえながら、静かに言った。
「母親にさ、あたしの受験の日に、あまりよく知らない男と再婚するって言われて、元気でいられると思うかなぁ……」
あたしの言葉に、陽の目が見開かれ、驚きで揺れた。
本当は話すつもりじゃなかったけど、さっきああ言ってしまったのが引き金になったらしく、あたしは気づけば今までの自分の家庭環境や事情を一気に話していた。
せきとめていた何かがなくなったみたいに、全部全部。