あたしは君のラブティーチャー!
「水素の元素記号は?」
「H!」
「正解です」
まずは、元素記号を覚えなさいと言われ、あたしは今まさに頭に叩き込んでいる最中。
陽は、あたしの壊滅的な頭でも理解できるほど、わかりやすく教えてくれていた。
「なるほど!こうやって語呂合わせで覚えれば、元素記号の順番も楽勝だね!」
「たぶん、明日の小テストは、元素記号を書く問題が多く出ると思うので、やってて損はないですよ」
「わかった!」
もう一度、順番通りに元素記号をノートに書き、頭に叩き込んでいく。
なんだか、今日一日で脳みそのシワがめちゃくちゃ増えたような気がする!
「よし!これだけやれば大丈夫!明日もきっとバッチリだ」
書き終えたノートを掲げて、あたしは得意げに頷く。
100点とはさすがに言えないけど、すごい高得点が取れちゃいそう。
「付き合ってくれてありがとね、陽!」
「いえ。じゃあ、明日はいつも通り恋愛授業のほうよろしくお願いします」
「まっかせなさい!」