✝真夜中の甘い蜜【瑠斗編】✝
理事長
理事長のところに行かなきゃ。
「理事長室ってどこだ「緋香里ちゃ~ん!」
「ど、ど、どちら様でしょうか!」
「私が理事長よ。っていうのは嘘で私の夫が理事長なの。あなたが来るから私が理事長になったのよ。男嫌いなのに男と会うなんていやでしょ?だから、私が理事長だと思って質問してくれたらいいわ。」
「あっ、そう、ですね……?」
なんかテンション高い人だな。
楽しそうだから、いいや。
「あっ、そうだ。瑠斗があなたにぶつかって気絶しちゃったのよね。大丈夫?」
「いや、私の不注意でぶつかってしまったんです」
「それを言ったら瑠斗だって不注意よ。生徒会、一人しか女の子いないんだけど、大丈夫?」
「えッ、一人だけなんですか?」
「えぇ、そうなのよ。嫌なら抜けることもできるけど、どうする?」
「でも、もう決めてしまったし、やります。頑張ってみます」
「そう。独特な人ばかりだけど、みんなそんなに悪いやつじゃないから。なんかあったら私に聞いてね?」
「はい、わかりました」
やらなきゃいけないことがあるようで理事長代理(?)の女性は出て行った。
そういえば、名前を聞き忘れていた……。
また会えるだろうし、その時に聞けばいいや。