オートマトン -Online- 推敲中
エレベーターが開いて屋上に出ると、新鮮な夏の空気が結衣の回りを吹き抜けた。
あまりの爽快感に、結衣は空気を肺いっぱいに吸い込んだ。
(あぁ、外って気持ちいい)
見上げた空には星が見えた。
「1番星かな」
結衣が祥平を振り返ると、祥平は上の空で「ああ」と相槌を打った。
「おはよう」
結衣の突拍子もない言葉に、祥平は顔をしかめる。
「は?なんでおはようなんだよ」
「星に、おはようって」
「なんで、星に言うんだよ」
「あの1番星、今、起きたかもしれないじゃん。って言うのは冗談だけど。なんかね、最近、おはようって言うのがマイブームなの」
「ブームって…」
「朝ね、みんな、おはようって言うんだよ。看護師さんもおばあちゃんたちもおじさんも。おはようって言うと皆笑顔になってくれるんだよ」
結衣はニコニコしながら祥平に話し続ける。
「挨拶するようになって仲良くなったおじさんがいてね、農園やってるらしくて、今日の午前中、野菜の雑誌みせてくれた」
「結衣はまだまだ赤ちゃんだな」
子供に話しかけるような口調で祥平が結衣の頭を撫でた。
「…もう、22だけど」
「2歳か」
「ふん」
結衣は祥平に背を向け、再び空を見上げた。
(もう、せっかく浴衣着てるのに、1回もかわいいって言ってくれないし。あげくに、なんで子ども扱いなのよ)
あまりの爽快感に、結衣は空気を肺いっぱいに吸い込んだ。
(あぁ、外って気持ちいい)
見上げた空には星が見えた。
「1番星かな」
結衣が祥平を振り返ると、祥平は上の空で「ああ」と相槌を打った。
「おはよう」
結衣の突拍子もない言葉に、祥平は顔をしかめる。
「は?なんでおはようなんだよ」
「星に、おはようって」
「なんで、星に言うんだよ」
「あの1番星、今、起きたかもしれないじゃん。って言うのは冗談だけど。なんかね、最近、おはようって言うのがマイブームなの」
「ブームって…」
「朝ね、みんな、おはようって言うんだよ。看護師さんもおばあちゃんたちもおじさんも。おはようって言うと皆笑顔になってくれるんだよ」
結衣はニコニコしながら祥平に話し続ける。
「挨拶するようになって仲良くなったおじさんがいてね、農園やってるらしくて、今日の午前中、野菜の雑誌みせてくれた」
「結衣はまだまだ赤ちゃんだな」
子供に話しかけるような口調で祥平が結衣の頭を撫でた。
「…もう、22だけど」
「2歳か」
「ふん」
結衣は祥平に背を向け、再び空を見上げた。
(もう、せっかく浴衣着てるのに、1回もかわいいって言ってくれないし。あげくに、なんで子ども扱いなのよ)