オートマトン -Online- 推敲中
「交流掲示板?…そういえば前にアレキサンダーさんからそういうのがあるって聞いたことがあったような」

(……でも、ルークに直接聞いたほうが早いじゃない)

 ユイは表情を引き締め、ぽっかりと空いた横穴に向かってズカズカと歩き出した。

(こんなところ、初めて入った)

 黒いごつごつとした壁の横穴を、すぐ近くで流れるマグマが赤く照らし出している。

 硫黄の匂いもなければ、煙もそれほど気にならない。

 召喚したままだったオートマトンを先に歩かせる。

 ドラゴンがいたらしき空洞を通り過ぎ、更に奥に進んでいく。

「ルーク…」

 マグマの滝が流れ落ちる巨大な空洞の中心に、ルークを見つけた。

 湖のように溜まっているマグマの中洲の岩に、片足を立てて剣を抱えて座っていた。

 ユイは刺激しないように、ゆっくりとルークに近づいていく。

「うざいって言ったよな?」

 ユイがルークまで1メートルのところまで歩み寄ったとき、ルークが吐き捨てるように言った。

「それ以上近づいたらPKするぞ」

「……わたし、ルークのフレだよ」

「来るなって言ってるだろ!本気で殺すぞ!」

「いいよ。でも、言っとくけど、蘇りのアイテムがトレジャーバックにいっぱい入ってるから(笑)」

 ユイはそっと中州に下り、ルークの傍らに立った。

「私がログインしてない間に、なにがあったの?」

 ルークは鼻で笑いながら口を開く。

「失敗したんだよ」
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