オートマトン -Online- 推敲中
　シャテラリア国のアキス王が太陽を呼ぶコロナタの儀式を行ってから、太陽神界時間でおよそ１２時間が経過していた。

　徐々に世界から遠ざかりつつある太陽。

　それでなくても雪雲によって薄暗い空。

　夜の訪れは一段と早く感じられた。

　シャテラリア城、城門では闇夜に備えてたくさんの灯篭がたかれていた。

　ユイたちが近づいていくと、２人のプレイヤーがその灯篭の元に立っている兵士に向かって話しかけているのが見えた。

「俺たち以外にも、ミッションやる連中がいるみたいだな」

　ルークがそれをみて口を開いた。

　その声が届いたのか、プレイヤーがちらりと振り返った。

　そして、再び前を向いて声を潜めて話し始める。

「おい、あれってこの間の祭りの主じゃないのか？」

「まさか(苦笑)ルークってもう引退したってうわさだろ？」

「でもすごい似てるぞ」

「ルーク祭の後、ネタでルークを真似したやつがちらほら出たじゃん？あいつもそれだよ、絶対」

「まぁな。っていうかさ、ルークの真似してるなんてうざくね？」

　アレキサンダーはそんな視線を遮るようにルークの前に立ち、城門前のプレイヤーに声を投げる。

「ミッションへの突入は１パーティーずつしかできないことは知ってるだろう？今やるつもりがないなら、そこをどいてく―――」

「横槍ですみませんが」

　アレキサンダーの言葉を遮るように、後ろから肩に手が置かれた。

　ユイたちもアレキサンダーにならって視線を翻すと、５人編成のパーティーが近くに立っていた。

「彼らには関わらないほうがいいかと」

　そのパーティーのリーダーらしい戦士の格好をした男がアレキサンダーに言った。
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