オートマトン -Online- 推敲中
からくり彼氏
「こんにちはっ」
トルーワ火山を下り、漁村とは反対側の『コロナタ森林』の奥地を抜けて、木々の間からやってきたアレキサンダーに、ユイは元気いっぱい手を振った。
「こんにちは、おまたせ。ユイさんからメッセージもらって、待ち合わせ場所がこの『メイの草原』だったから驚いたよ。ミッション1のドラゴン退治は無事通過したようだね」
「ぎりぎりでしたけどなんとか(笑)ミッション1が終った後もレベル上げで何度かここまでは来たりしてたのですが、すごいきれいな場所みたいなのでここから先はアレキサンダーさんと行ってみたくて」
ユイはアレキサンダーの立っているジャングルの方角とは反対のほうへ、向き直った。
草原の上を風が強く流れていく。
遠くでは、石材で組まれた塔の上の風車がゆっくりと回り、時折通り過ぎる雲がその足元で咲き乱れる桃色や白色の小さな花に影を落としている。
花に顔を近づけるようにして草を食む羊の群れが、草原に白く点々と見えている。
アレキサンダーはユイの横に並んで口を開く。
「じゃあ、今日の目的地はどこにする?」
「太陽国のシャテラリア城」
ユイはアレキサンダーを見上げて言った。
「時間は大丈夫ですよね?」
「ああ、金曜の夜だから何時間でも。そうだな、シャテラリア城は、この『メイの草原』、『ガマール沼』を通り抜けて、『スカイグレープ耕地』の向こうだから、徒歩だとリアルで3時間もあればいけるだろう」
「よぉっし、しゅっぱーつ」
気合を入れて歩き出したユイの横で、アレキサンダーは、しらっと言った。
「今日はデートだな」
トルーワ火山を下り、漁村とは反対側の『コロナタ森林』の奥地を抜けて、木々の間からやってきたアレキサンダーに、ユイは元気いっぱい手を振った。
「こんにちは、おまたせ。ユイさんからメッセージもらって、待ち合わせ場所がこの『メイの草原』だったから驚いたよ。ミッション1のドラゴン退治は無事通過したようだね」
「ぎりぎりでしたけどなんとか(笑)ミッション1が終った後もレベル上げで何度かここまでは来たりしてたのですが、すごいきれいな場所みたいなのでここから先はアレキサンダーさんと行ってみたくて」
ユイはアレキサンダーの立っているジャングルの方角とは反対のほうへ、向き直った。
草原の上を風が強く流れていく。
遠くでは、石材で組まれた塔の上の風車がゆっくりと回り、時折通り過ぎる雲がその足元で咲き乱れる桃色や白色の小さな花に影を落としている。
花に顔を近づけるようにして草を食む羊の群れが、草原に白く点々と見えている。
アレキサンダーはユイの横に並んで口を開く。
「じゃあ、今日の目的地はどこにする?」
「太陽国のシャテラリア城」
ユイはアレキサンダーを見上げて言った。
「時間は大丈夫ですよね?」
「ああ、金曜の夜だから何時間でも。そうだな、シャテラリア城は、この『メイの草原』、『ガマール沼』を通り抜けて、『スカイグレープ耕地』の向こうだから、徒歩だとリアルで3時間もあればいけるだろう」
「よぉっし、しゅっぱーつ」
気合を入れて歩き出したユイの横で、アレキサンダーは、しらっと言った。
「今日はデートだな」