オートマトン -Online- 推敲中
「まあ、俺は専門医じゃないから素人みたいなことしか言えないけど」

「なに?」

「飯食べるのも忘れるぐらい真剣になれる事をするんだ。『オートマトン』がいい例だろ?できることなら、それがゲームじゃなくて生きることに繋がることを」

 そう言ってから口を閉じてしまったアレキサンダーを背中に感じながら、ユイはアレキサンダーの言葉を忘れぬように、しっかりと頭で反芻した。

「雨、止みそうにないな」

 アレキサンダーが徐にポツリと言った。

 ユイが見上げると、雲はますます厚くなり霧まで発生していた。

「晴れてれば、もうここから連なったスカイグレープの畑が見え―――」

 突然アレキサンダーの声が途切れ、ユイの視界が真っ暗になった。

――ログアウトしました――

――回線が切断されました。次回からは正式な方法でログアウトしてください――

 結衣は驚いてヘッドホンをはずした。

「回線が切断?」

 パソコンの画面はそうテロップが流れた後、いつものログアウトした後のような画面に戻った。

「なんで?」
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